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大いなる旅～シューベルト：即興曲集 2CDdisc 1①4つの即興曲 D.899, Op.90　第1番ハ短調　第2番変ホ長調　第3番変ト長調　第4番変イ長調②アレグレット ハ短調 D.915disc 2③ 4つの即興曲 D.935, Op.142　第1番ハ短調　第2番変イ長調　第3番変ロ長調　第4番へ短調④ 3つのピアノ曲 D.946（遺作）マリア・ジョアン・ピリス（ピアノ）録音：1996年7月①、1997年9月～10月②③④これは素晴らしい名演です。即興曲集は、楽興の時と並んでシューベルトのピアノ作品の中でも最も人気の高いものですが、楽興の時とは異なり、一聴すると詩情に満ち溢れた各フレーズの奥底には作曲者の行き場のない孤独感や寂寥感が込められており、最晩年の最後の３つのピアノ・ソナタにも比肩し得る奥深い内容を有する。したがって、かかる楽曲の心眼に鋭く踏み込んでいく彫の深いアプローチを行うことは、同曲の演奏様式としての理想の具現化と言える。かかるアプローチによる演奏としては内田光子による彫の深い超名演（1996年）が掲げられる。これに対して、ピリスのアプローチは、内田光子のように必ずしも直接的に楽曲の心眼に踏み込んでいくような彫の深い表現を行っているわけではない。むしろ、同曲の詩情に満ち溢れた旋律の数々を、瑞々しささえ感じさせるような透明感溢れるタッチで美しく描き出していくというもの。その演奏は純真無垢とさえ言えるものであり穢れなどはいささかもなく、あたかも純白のキャンバスに水彩画を描いていくような趣きさえ感じさせる。もっとも、ピリスのピアノは各旋律の表層をなぞっただけの美しさにとどまっているわけではない。表面上は清澄なまでの繊細な美しさに満ち溢れてはいるが、その各旋律の端々からは、同曲に込められた寂寥感が滲み出してきている。このようなピリスによる本演奏は、正にかつてのリリークラウスの名演（1967年）に連なる名演と評価し得る。「アレグレット ハ短調 D.915」と「3つのピアノ曲 D.946（遺作）」も本当に良い曲。聴き逃すのはもったいないです。国内盤【廃盤】帯無し、盤面傷無し21＊まとめ買い値引きします(要事前コメント)もう1枚購入→150円引き　もう2枚購入→300円引き　10点以上は全品150円引き